パワコンって何??太陽光発電におけるパワーコンディショナーの役割

 

 

太陽光発電設備を買おうとしている方の中にはネット検索していると耳慣れない言葉も数多く出てくると思います。

皆様はパワーコンディショナーという言葉をご存じでしょうか。

外国ではインバーターとも呼ばれているこの装置。

先日の記事でも出しましたが、よく「パワコン」またはPCSという略称が使われます。

名前を知っている方もおられると思いますが、具体的にどんな働きをしているのかが分からないという人も多いのでは無いでしょうか。

パワーコンディショナー(以下 パワコン)は太陽光発電で得た電力を家庭で使用するために欠かせない役割を果たしています。

今回の記事では太陽光発電に必須のこのパワーコンディショナー(以下 パワコンと呼びます)が何なのかと その役割から価格相場まで画像を使って詳細にお届けします。

目次

1.パワコンって何??

2.太陽光発電設備中のパワコン

2-1.太陽電池モジュール
2-2.接続箱
2-3.パワーコンディショナー
2-4.カラーモニター
2-5.分電盤

3.変換だけではない!さらなるパワコンの機能

3-1.自立運転機能
3-2.発電量の最大化
3-3.系統連係保護機能

4.パワコンのこれから

4-1.単独運転防止機能
4-2.FRT(Fault Ride Through)
4-3.出力抑制
4-4.無効電力制御

5.パワコンってどんなときに必要?

5-1.停電などによるトラブルが起こった時
5-2.天候不良の際
5-3.異常が発生した際

6.パワコンの価格相場

6-1.パワコンの価格を決める4つの要素
6-2.主要メーカーのパワコンの価格

7.まとめ

以上の順番でお届けします。 それではご覧下さい。

1. パワコンって何??

太陽光発電には最低限

・ソーラーパネル

・パワコン

・ケーブル

・架台

・モニター

以上の5つの機器が必要になります。

このうちパワコン以外の4つはどんな物か文字を見ただけで想像が付くかもしれませんが

パワコンのみどんなものか分からないと思います。

太陽光発電におけるパワコンとは一言でいうと

太陽電池モジュールで発電した直流電力を交流電力に変換し、安定させて電気を流すための装置です。

普段皆様が家庭で使用している家電製品は電力会社から送電されてくる「交流電力」を使っていますが、

太陽光発電で発電した電力は「直流電力」なので、家庭での使用が出来ません。

これを家庭で使えるようにする役割がパワコンにはあります。

つまり太陽光発電で得られる「直流電力」を「交流電力」に変えるのです。

よく分からない… という方の為に例をだします。

日本の戸建てに供給される電力は電圧200Vの交流が標準となっています。

この環境下では100Vと200Vの器械が使えます。

 

上の画像は家電製品に貼ってあるシールで製品のスペックを説明しています。

inputの所が100Vとなっています。

つまりこれは電圧100Vの器械で国内戸建ての環境下で使用出来ます。

しかしこれを電圧110Vが標準となっているアメリカで使用しようとすると機械が壊れます。

そこで変圧器を使用して電圧110Vで供給される電力を変換してこれを使えるようにします。

太陽光発電におけるパワコンはこの変圧器の原理と同じで、

パワコンを用いて直流電力を交流電力に変換・安定化させて家電製品が正常に使えるようにする器械です。

2. 太陽光発電設備の中のパワコン

下のイラストは太陽光設備一つ一つと発電・売買電の流れを説明したものです。

番号が振り当てられた各設備について説明します。

2-1. 太陽電池モジュール

太陽の光エネルギーを吸収して直流電力を発電します。

2-2. 接続箱

太陽電池からの配線をまとめて、パワーコンディショナーに送ります。

2-3.パワーコンディショナー

太陽電池で発電した直流電力を効率よく家庭用の交流電力に変換します

2-4.カラーモニター

発電量・売電量・消費量がひと目でわかります。 これは先日のブログで説明したHEMSに使われている装置です。

2-5.分電盤

パワコンから電力を家庭内に分配します。

2-6.売電・買電メーター

電力会社に売る電力と買う電力を測ります。 つまり太陽光発電とは以下のルーティンで発電します。

1.太陽電池モジュールで太陽光からエネルギーを集め直流で発電

2.接続箱でモジュールから集めた電力をパワコンに送る

3.パワコンで電力を交流に変え安定化させる

4.カラーモニターで発電量・売電量・消費量を確認

5.分電盤でパワコンからの電力を家庭内に分配

6.売電買電メーターで電力会社に売る電力と買う電力を測る

3. 変換だけではない!パワコンの更なる機能

このようにパワコンの機能のメインは「直流」→「交流」というところにありますが、

この変換機能だけではありません。

その機能の細かい点はメーカーによって分かれるので ここでは代表的なパワコンの機能について説明します。

3-1. 自立運転機能

パワコンには自立運転する機能が付いた機器があります。

これは災害時停電してしまったときでも太陽光発電でためていた電気を使用出来る機能のことです。

これにより停電時でも電力を太陽光発電でまかなう事が出来ます。

3-2. 発電量の最大化

太陽光発電は日照時間や天候によって発電量が左右されます。

曇天の場合太陽光パネルで発電される電力は電圧と電流の変動が大きく発電量が不安定になります。

そんな条件下でもより多くの電力を安定供給出来るようパワコンが調整します。

この機能はMPPT(最大電力追従制御)とよばれています。

天候によって電圧と電流が変動した際、より多くの電力を安定して供給できるように 発電し、

その発電量が最大となるよう、パワコンが電圧と電流を組み合わせて調整する機能です。

3-3. 系統連係保護機能

電力会社の電力は電線によって自宅と外をつないでいるため、

トラブルが発生すると自宅だけで無く地域全体を巻き込む 怖れがあります。

これを防ぐための機能が系統連係保護機能です。

異常が発生した際、パワコンが出力を遮断し、

自宅の家電製品や電気系統を守って事故を防いでくれるのです。

4. パワコンのこれから

2.3.のような機能を備えたパワコンですが

将来的に以下のような機能もプラスしたがいいのではないかといわれています。

4-1. 単独運転防止機能

停電時において引き続き電力が供給される機能を単独運転とよんでいます。

これは3-1.で説明した自立運転機能と同じ意味です。

この機能は停電時でも電力が供給されるので便利な反面、

点検する際に配電線に電力が入り危険です。

そこで安全のためにこの単独運転を防止する機能が単独運転防止機能です。

これにより点検時の事故が起こる心配がなくなります。

4-2. FRT(Fault Ride Through)

パワコンが備える系統が狂った時に運転を継続する機能です。

近年は再生可能エネルギーによる分散電源の導入が拡大し、

電力系統に広域・大量に連係された場合には、電力品質に大きな影響を与えることが懸念されています。

こういった問題を防止するために運転継続性能が重要視され、FRTの整備検討が進められています。

4-3. 出力抑制

出力抑制(出力制御)とは太陽光発電設備などから発電された電気を送電する際に、

電力会社の容量がオーバーになる前に、パワコンがコントロールして送電を抑える機能です。

4-4. 無効電力制御

交流電力には、電気エネルギーの担い手である有効電力と、

実際の仕事はしないが、有効電力の流れをスムースにする無効電力があます。

この無効電力制御は電力系統の電圧を一定に保ち

安定した電気エネルギーの輸送を確保して送電損失を最小化する機能です。

実際にすでにこれらの機能を搭載した機器が開発、販売されています。

5. パワコンってどんなときに必要?

さて、上の記事で基本的なパワコンの役割は理解して頂けたかと思います。

ではパワコンはどんな時に必要なのでしょうか? それは上に紹介した機能をまとめることで出てきます。

5-1. 停電などのトラブルが起こった際

停電などのトラブルが起こっても自立運転により電力をまかなえるようにします。

5-2. 天候不良の際

曇天下では太陽光パネルで発電される電力は電圧と電流の変動が大きく発電量が不安定になります。

そんな条件下でもより多くの電力を安定供給出来るようパワコンが調整します。

5-3. 異常が発生した際

パワコンに異常が発生した際、電力会社とつながっていては近隣にもトラブルが起こります。

系統連係保護機能により異常が発生した際、パワコンが出力を遮断し、

自宅の家電製品や電気系統を守って事故を防いでくれるので安心です。

6. パワコンの価格相場

6-1. パワコンの価格を決める4つの要素

肝心なパワコンの価格ですが以下の4点で変動します。

最大出力

パワコンの最大出力は、設置するモジュールの出力に併せて選択します。

ですので自分の持っている設備のモジュールがどれくらいかをまず確認してから選択することになります。

この最大出力がパワコンの価格を決める最大要素となっています。

変換効率

変換効率も太陽電池モジュールにも同様に設定されている指標です。

パワコンにおける変換効率は「直流」→「交流」の変換がどれくらいの効率で出来るかの指標です。

一般的には95%前後を推移しています。

この率が高ければ高いほど値段も上がります。

マルチストリング型・集中型

パワコンにはマルチストリング型と集中型という方式が存在しています。

集中型は一般的なパワコンです。

マルチストリングの場合は接続箱に昇圧機能が不要となります。

そのため接続箱にこの機能を持たせると、コストや電力ロスが少なくなり効率的に電力を変換する事ができます。

また、回路ごとの太陽電池モジュール枚数をそろえる必要もないため、

屋根のスペースを最大限に活かして太陽電池モジュールを設置することができるというメリットもあります。

マルチストリング方式にはいくつものメリットが存在するため、 通常のパワコンと比較して高価格です。

屋内設置・屋外設置

パワコンには、屋内に設置するものと、屋外に設置するものがあります。

一般的には屋内設置が推奨されますが、事情により屋内への設置が出来ない時の為に 屋外用も販売されています。

屋外用の場合には、屋内用のパワコンを、 屋外設置用の設置箱の中に格納して設置する場合もあります。

設置箱を利用して屋外に設置する場合には、パワコンの価格とは別に、設置箱の費用もかかってきます。

設置箱の費用は5万円~10万円程度となっており、もし設置箱が必要な場合、その価格も加味する必要があります。

6-2. 主要メーカーのパワコンの価格

以下にパワコンの主要メーカーの価格をまとめましたのでご参照下さい。

*表はそれぞれの項目ごとに並び変え可能ですので、是非ご活用下さい。

最大出力3.0KWのパワコン
メーカー名型番名価格変動効率屋内/屋外
サンテックパワーKP30K-ST¥252,000.-95.0%屋内
カナディアンソーラーCS-3000J¥283,500.-95.5%屋内
カナディアンソーラー
Z50-30ST2-JCS¥389,235.-94.0%屋外
東芝TPV-PCS0300B¥262,500.-95.0%屋内
三菱電機PV-PN40G¥299,250.-95.5%屋内
最大出力4.0KWのパワコン
メーカー名型番名価格変換効率
屋内/屋外
シャープJH-40CD3P¥268,380.-
95.0%屋内
シャープJH-M1C2P¥244,230.-94.0%屋外
パナソニックVBPC240A6¥309,750.-95.0%屋内
パナソニックVBPC340¥309,750.-95.0%屋内
京セラPVN-403F¥294,000.-
94.0%屋内
三菱電機PV-PN55G¥367,500.-97.5%屋内
東芝TPV-PCS0400B¥304,500.-95.0%屋内
ソーラーフロンティアSPC4003オープン94.5%屋内
カナディアンソーラーCS-4000J¥330,750.-96.0%屋内
サンテックパワーKP40K-ST¥304,500.-95.0%屋内
最大出力5.5KWのパワコン
メーカー名型番名価格変動効率屋内/屋外
シャープJH-G1C3/G1C3P¥372,540.-94.0%屋外
パナソニックVBPC255A3¥420,000.-94.5%屋内
パナソニックVBPC355¥420,000.-95.0%屋内
京セラKP55K-KC¥420,000.-95.0%屋内
三菱電機PV-PN30G¥525,000.-96.5%屋内
東芝TPV-PCS0500B¥420,000.-95.0%屋内
ソーラーフロンティアSPC5503オープン94.5%屋内
サンテックパワーKP55K-ST¥441,000.-95.0%屋内

 

以上のような価格設定となっています。

価格は3.0kwの一番安いもので¥252,000.-

から5.5kwの一番高級なものは¥525,000.-という層で推移しています。

太陽光発電を購入する際に参考にしてみて下さい。 

7. まとめ

いかがでしたでしょうか。 ご紹介したとおりパワコンは太陽光発電において必須のアイテムです。

パワコンは変圧器の太陽光発電版と考えて下さい。 そしてパワコンは現在も進化をし続けています。

この記事で最低限必要な機能をおさえておき、ご自宅の環境や経済状況にあわせて

本記事で紹介したプラス機能を必要に応じて追加した適正価格の商品をご検討されてはいかがでしょうか。

Follow me!