固定価格買取り制度改正:fit法改正とは

固定価格買取り制度とは

固定価格買取り制度(fit=Feed in tariff)とは太陽光や風力などの自然エネルギーを利用した発電によって生成された電気を電気事業者が買い取る制度を意味します。

固定価格買取り制度(fit制度)によって太陽光発電の設備を設置した個人住宅及び法人施設は電気を電力会社に売って設備費などを賄うことが出来ます。

固定価格買取り制度(fit制度)は2012年2月1日からスタートしました。その後太陽光発電は民間と企業の間で毎年導入数が増加していましたが同時にトラブルも多発しました。その対策として2017年4月にfit法の改定版が施行されました。

 

fit法改正の導入

太陽光発電を始めとする自然エネルギーを利用した発電を対象とする固定価格買取り制度(fit制度)は、太陽光発電を設置したにもかかわらず未稼働のままであるという案件が増加して問題視されていました。

それらの問題を解消するために2017年4月1日から改正fit法が実施されています。

改正されたfit法では太陽光発電を効率良く使用するために新たな認定基準を定めています。

↓新たな認定基準について

1.事業内容が基準に適合する

適切に保守点検・維持管理を行うために必要な体制を整備し実施すること

事業者名等を記載した標識を掲げること(20kW未満の設備を除く)

設置費用、運転費用、発電量に関する情報について経済産業大臣に提供すること

発電設備の廃棄や事業を廃止する際の設備の取り扱い計画が適切であること

発電に利用するバイオマスの安定した調達が見込まれること(バイオマス発電の場合)

地熱資源の性状および量について運転開始前から継続して把握すること(地熱の場合)

2.事業が円滑かつ確実に実施されると見込まれる

接続について電気事業者の同意を得ていること

3.設備が基準に適合する(現行基準をほぼ踏襲)

条例を含む関係法令の規定を遵守するものであること

https://www.popularshareware.com/column/feed-in-tariff-will-be-new

主な変更点としては標識の設置、事業計画書の書き方、経済産業局への情報提供の方法などが挙げられます。これらは全て太陽光発電を使用する方がより正確に効率良く太陽光発電を使用する事を目的としています。

 

申請方法のポイント

fit法が改正されたことにより固定価格買取制度への申請方法も変更しています。

↓新たな申請方法はこちら

http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/dl/fit_2017/ikoukaisetsu.pdf

2017年3月31日以前にfit法の認定を受けている方であっても、改めて新制度の認定を受ける必要があります。それにより買取り価格も新制度に基づきます。

新制度の認定を受けるためには事業計画を提出する必要があり、太陽光発電の場合ネット上で申請する必要があります。

以前までは紙による申請も受け付けていましたが新制度においては新規も旧制度からの移行もネット上で手続きを行います。

新制度への移行は2017年4月1日から9月30日までの期間で行われます。(10kw未満の太陽光発電は2017年12月31日まで)

ちなみに2012年6月以前に太陽光発電の余剰買取制度の認定を受けた方は今回の新制度への申請の対象外となります。

 

手続きの流れ

fit法が改正されたことによって個人あるいは企業が固定価格買取制度を申請する方法も若干変わっています。

50kw以上の場合

まず合計50kw以上の大規模な太陽光発電を設置する場合、以前までは利用者が直接経済産業局へ書類を郵送あるいは持参して申請手続きを取っていました。

しかしfit法改定後は一度システムに必要事項を入力し、入力したデータを印刷してそれを経済産業局へ郵送あるいは持参します。これによって不備の無い申請書を経済産業局へ提出することが出来ます。

小規模な太陽光発電(個人住宅)の場合

個人住宅などの小規模な太陽光発電を設置する場合、以前までは販売会社が代行申請を行っていました。

しかし改定後は販売会社がシステムに入力した情報が一度依頼人のメールに送信されて不備が無いかどうか確認してから申請機関と経済産業局へ提出する流れになっています。そのため、改定後は依頼人のメールアドレスが必須条件となっています。

 

事業計画書の書き方

fit法の新制度の認定を受ける際にはネット上で事業計画書を提出する必要があります。事業計画書は「再生可能エネルギー電子申請ホームページ」にてログインして必要事項を記入する流れになります。

ちなみに以前に申請をしている方で既に登録している方は同じIDでログインすることが出来ます。もし以前の認定を販売店に委託していた場合は販売店に自分の登録情報を確認して下さい。

↓再生可能エネルギー電子申請ホームページはこちら

https://www.fit-portal.go.jp/

提出した事業計画書に問題が無ければ無事に新制度へ移行した旨がメールにて返信されます。この返信が来るまでの期間は不備が無かった場合1~2か月間かかります。

 

みなし認定とは?

fit法の旧制度の頃から太陽光発電を利用している方は新制度へ移行する必要がありますが、自動的に新制度へ移行されるのではなく新制度の手続きをしたものと見なされます。これを「みなし認定」と呼びます。

みなし認定は2012年7月1日~2017年3月30日の間に太陽光発電を設置して旧fit法に基づく設備認定を受けて接続契約を締結しているがまだ新制度に移行していない人が対象となります。

みなし認定を受けた場合6か月以内に新制度での認定を受けた場合と同等の事業計画の提出が要求されます。そのためみなし認定を受けた方の新制度による事業計画書の提出期限は最大で2017年9月30日となります。

みなし認定を受けた事業者も上記と同様でネット上で事業計画を提出して新制度の認定を受ける必要があります。この時に以前に認定を受けた際の登録者のIDとパスワード、設置IDや設置者IDなどの情報が必要になります。

もし認定の手続きを販売店に委託していた場合には販売店から自分の登録情報を聞く必要があります。また、認定の際には普段の太陽光パネルの合計出力や毎月の検針票・契約書に記載された買取り価格も記入する必要があります。

ただし期限内に提出しなかった場合でも認定が自動的に失効されるわけではありません。一度資源エネルギー庁による聴聞の機会を与えられてそれでも事業計画が提出されなかった場合は認定取り消しとなります。

もしみなし認定について詳しく知りたい場合には下記の連絡先が相談窓口となっています。

再生可能エネルギー新制度移行手続代行センター

〒273-0011 千葉県船橋市湊町2-6-33 NTT船橋湊ビル2階

TEL 0570-057-333

 

閣議決定について

閣議決定された改定版fit制度は第190回通常国会にて提出されました。旧fit制度は導入開始以来ずっと太陽光発電の利用者を増やし続けてきた要因であり、今後も太陽光発電の利用者数はさらに伸びると予想されています。

しかし国は2030年度までに再生可能エネルギーの導入見通し(電源構成比で22-24%)の目標を達成するためにこれまでのfit法を改めることを決定しました。改定版のfit法は平成29年4月1日から開始しています。

改定版のfit法には太陽光発電などの再生可能エネルギー利用者のさらなる拡大と利用者にかかる負担をさらに下げるという意図も含まれています。

↓新制fit法の閣議決定について

http://www.meti.go.jp/press/2015/02/20160209002/20160209002-1.pdf

これまでfit認定されてきた太陽光発電は約9割が事業用太陽光発によるものでした。そのため個人住宅への供給にもバランスよく導入できるようにして、国民の電気代の負担を軽減する事が目的となっています。

他にも事業計画の内容や買取価格の決定方法の見直しなども閣議決定に含まれています。

 

標識

新制fit法においては20kw以上の太陽光発電を設置している事業者は外部から見えやすい場所に標識を設置する事が義務付けられています。この標識が表示されていない場合は新制fit法の認定を取り消しされてしまう可能性もあります。

設置期間はfit法に則って売電を行っている期間が終了するまでの間ずっとです。

標識に表示するべき内容は、 

再生可能エネルギー発電設備の区分、設備名称、設備ID、設備所在地、発電出力、再生可能エネルギー発電事業者名、住所、保守点検責任者名、連絡先、運転開始年月日となっています。

太陽光発電の場合再生可能エネルギー発電設備の区分は「太陽光発電設備」となります

標識の設置期間はみなし認定の場合2018年3月31日から改定版の固定買取価格制度(fit法)で売電できる期間が終わるまでとなっています。

新認定の場合はfit制度の期間が終了するまで外部から見えやすい位置に設置し続ける必要があります。そのため標識は文字が消えないようにしたり、風で飛ばされたり落としたりしないように頑丈な素材を利用しなければなりません。

標識の大きさは縦25cm以上、横35cm以上と決まっています。標識はネットショッピングで購入することが出来ます。価格は十分な耐久性がある物で安ければ2000円前後で入手可能です。

 

最後に

改定版のfit法は既に施行されています。みなし認定の期間も既に過ぎていますが旧fit制度の頃から太陽光発電を使用している方でまだ新制度の認定を受けていない人はすぐに問い合わせてください。

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