太陽光発電の工程 -EPCとは- 

カテゴリ:太陽光の豆知識

太陽光発電の工程 EPC。

太陽光発電に意識が高い方なら一度は聞いたことがある言葉ではないでしょうか。

EPCとは、土地が選定された後の設計(Engineering)、調達(Procurement)、建設(Construction)の3つをとった略語です。

ではEPCとは具体的に何でしょうか。

今回はEPCについて解説します。

EPC事業における「設計」「調達」「建設」とは

先述したようにEPCとは設計、調達、建設の一元管理を指します。 以下にそれぞれの用語について解説していきます。

設計

建設計画を企画立案し、見積もりをして、設計と部材選定、収支シュミレーションなどを行い、同時に設置環境の事前調査や関係機関との協議なども行います。

調達

システムに組み込む機材や資材のメーカーの選定を行い、部材を調達して品質管理も行います。

建設

 

実際の施工段階で現場調査、設置工事、電気工事等の現場管理を行います。 以上の3つの段階を経てEPC事業は展開されます。

EPC事業の段階 受注から完成引き渡しアフターフォローまで

EPC事業は先述した3段階を経て展開されます。 しかし皆様はまだどのようなものか想像がつきづらいかもしれません。 そこで実際にEPC事業を展開している業者様の作業ルーティンを例に出して解説していきます。 どのような業界でもそうですが、特に建設業では Sales(営業)から商売は始まり、完成引き渡し、アフターフォローで完結します。 そこにEPCを組み込むと以下の順序を経て商売が成り立つことになります。

受注

まず社員の方が営業活動(sales)を行い、お客様と共に土地を選定し、納得の元、受注となります。

Engineering-設計-

ここで”EPC”のEが登場します。 ここではお客様のコンセプトを尊重してシステムの概念設計を企画・提案していきます。 同時に環境や採算性などのシステムがその土地で実現出来るかを評価していきます。 そして詳細な設計をしていきます。 ここでは具体的なプロセスの成立性や必要設備(機器、配管、電気、計装、制御装置)の設計、運用操作、保守性・安全性の要件を決定します。 最終的にコストを算定します。

Procurement-調達-

次にEngeeringで構築したシステムの機器や資材を発注します。 大規模なシステムほど、システム構成機器の多くが特注品となり、品質や納期を考慮した上で、業者の選定を行います。 これをPrpcurement-調達-と言います。 この作業は大規規模システムになるほど部品の多くが特注品となるため、品質、納期を考慮した上で供給者の選定を行わなければいけません。

Construction -建設-

3段階の終わりの一つはConstruction -建設-です。 ここでは関係機関との協議や資金・機器・資材の調達をし施工を行います。 施工は発電機などの大型機器を組み立て、器械・配管・電気設備の据え付け、建屋の建築をします。 ここではニーズにかなう性能と品質のプラントを納期までに最適コストで作る施工管理能力が求められます。 この後追加のCとしてcommissioning -試運転-も企業によって作業段階で追加されます。 この試運転は太陽光発電設備をお客様に引き渡す前の最終調整と性能確認の意味を込めて行われます。 その後完成し、引き渡しが行われます。 そしてお客様の要望によってアフターメンテナンスが行われます。

EPC事業のメリット

 

このようにEPC事業は太陽光発電にまつわる仕事を一社で一元管理するという特徴があります。 この一元管理は徹底されており、本来個々の会社が請け負うものである架台やパワコン、接続箱/集電箱、ケーブルやモニタリングシステムなど システムを構成する機器の調達まで一元管理します。 また調達だけで無くそれらの設置もEPC業務の中に入ります。 物件などの調査もおこない、調達から設置まで出来るようにするのがEPCの特徴となります。 EPC事業のなかでEngineering の中に入る工程である土地の調査も徹底しており、過去の気象情報をもとにしてシステムの発電量や土地方位など事業収支のシュミレーション等も行います。 EPC事業のメリットはこの「一元管理をする」というところにあります。 完全自社施工となり太陽光発電導入に対する不安や施工後のアフターサービス(定期点検やパネル洗浄サービス)などが安心して導入が出来るように、しっかりしたお客様目線でのサポートを充実させています。 その他にも次のようなメリットがあります。 ・(元請けにとって)一元化した管理の下より効率の良い計画を立てて進めていくことが可能。 ・(導入する側にとって)すべてが一元化しているので安心。 ・コストダウンも見込める

まとめ

聞き慣れない言葉EPCとはengineering, Procurement, Constructionの略語で、 一番大きな特徴は太陽光発電にまつわるすべての業務を一社の一元管理のもとに 遂行していくことであるということがお分かり頂けたかと思います。 このEPCという言葉は太陽光発電の施工業者を選定していく中で重要な言葉となりますので 業者を選定する上で役立ててみてはいかがでしょうか。

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